ドリフターズ

アニメ放映なんかもあって、有名な作品になっていますね。こちらの平野耕太先生は、「ヘルシング」も有名ですよね。私、この人が書く、キャラクターの「目」が好きなんですよね。鮫の目をそのまま人間にくっつけたようで、だけど、茶目っ気もあって、つい見ちゃいます。

 

私も、「ヘルシング」と「ドリフターズ」以外は知らないんですが、この方の作品を見ていると、何処かにサムライっぽい物が出てきますね。ヘルシングもイギリスのお話と思いきや、「島原流抜刀術」なんて言葉が出てきますし、(あまり聞いた事のない抜刀術なので、おそらく、名前は、平野先生の創作なのだとは思いますが)「ドリフターズ」に関しては、主要な登場人物が、サムライですからね。

 

読者のニーズだとか、話が作りやすいだとか色々と理由はあるんでしょうけれども、こういう選択肢って、やっぱり好きじゃなきゃ選ばない物なのだろうなと思います。かくいう私も、ああいうサムライの使い方大好きです。サムライもの、異世界…、中二設定という言葉が当てはめられてしまうのかもしれませんが、基本的に、「中二設定は面白い!」と私は思っております。

 

物語って、あんまり設定をリアルにしようと頑張っても、読んでいる方が面倒くさくなるくらいで、実は面白くなかったりする事もあると思うんですよ。何も時代考証見たくて時代劇見ているわけじゃないですからね。歴史が知りたいなら「歴史読本」飛んだり、NHKの「歴史秘話ヒストリア」とか視ますからね。

 

 

それに、人間の選ぶ物って、十代までの若い頃に惹かれた物と、そう大して違いはないような気がするんですよね。そう考えると「中二設定が好きで何が悪い」とは思います。ちなみに、私は、所謂、中二設定だけではなく、恋愛物(少女漫画風)や、韓国ドラマ風設定とかも大好きですけどね。

 

 

ちなみに、「ドリフターズ」のどの辺が、私の好きな中二設定かと申しますと、まず、歴史上の有名人が一同に介して戦うんですよ。それも「漂流者」(ドリフターズ)と「廃棄物」(エンズ)という二つの立場に分かれて、その時点でも、かなり、私の中二心は、くすぐられてしまいます。例えていうならば、子供の頃、友達と話していてこんな会話をした記憶はありませんか?「呂布と宮本武蔵が戦ったら、どっちが強い?」「キン肉マンと、ケンシロウだったら?」実在の人物か、空想の人物は関係なしに、想像力と好奇心だけで繰り広げられる先走り会話といえるでしょう。

 

 

なんやかんや言って、この「先走り会話」って、物語を生み出す根幹にあるのではないかと思ってしまいます。さらに、物語上ヒール側になる「廃棄物」は、みんな何かしらの超能力を持っていて、スタンダードなスペックで言えば、ベビーフェイス側の「漂流物」よりも、「廃棄物」の方がわずかに高いというのが、また、そそるわけなんですよ。

 

具体的なストーリーは、先の文章にもあるように、歴史上の人物の中で非業の死を遂げた人なんかが、異世界に、飛ばされるという話なんですよね。飛ばされると言っても、別に気が付いたら、異世界空間に投げ出されているというのとは、ちょっと違っていて、「漂流物」と呼ばれる人達も、「廃棄物」と言われる人も、それぞれ、案内されて異世界に来ているんですよね。

 

案内してくれている人たちも、「漂流物」側と「廃棄物」側の二人がいて、この二人が仲悪そうなんですよ。まだ、二人がどういう関係なのかも明かされていませんが、その辺りの設定も、今後の展開が気になります。

 

「漂流物」と言われる人達も、わりと沢山いるんですが、物語の中枢にいるのは、島津豊久、織田信長、那須与一の三人です。特に島津豊久は、物語の主人公でもあって、なかなか狂気を孕んだキャラクターになっております。

 

この島津豊久、関ケ原の合戦で出陣しておりまして、物語の冒頭では、戦況が絶望的な中、叔父様を逃がすために戦場に残り、大怪我を負ってしまいます。そして、山野を彷徨っている内に、異世界へと運ばれてしまいます。

 

ちなみに、歴史上では、どんな人間かと言うと、関ケ原の合戦で討ち死にしてます。戦場から離れ、山野に逃げ込んでから死んだという人もいれば、討ち取られたという人もいますが、なにせ戦場の事なので、はっきりした死にざまは分かっていませんが、どうたら、関ケ原の合戦で亡くなられたのは事情のようです。

 

華々しい最期ではあるのですが、他にこれといった歴史的偉業を成し遂げたという事もなく、本当に一生を通じて戦場で過ごし、若くして亡くなったという感じの人です。織田信長や那須与一をはじめとする登場人物に比べると、若干、知名度、インパクト的には、数段見劣りする点はいなめないかもしれません。

 

 

そうは言っても、物語の中の島津豊久が、いまいちピンとこないという分けではありません。むしろ、資料が少ない分、キャラクターに関して、かなり脚色の自由度が増したお陰で、随分と魅力のある主人公に仕上がっております。もう、なんなら、性格にアクがありすぎて、「廃棄物」とどちらが悪役なのか分からなくなるくらいです。

 

現在、6巻までコミックスは発売されておりますが、主人公の名に相応しく、基本的には、島津豊久が物語をひっぱっております。物語の中で、那須与一が島津豊久を評して「全知全能が戦に特化している」と言っているシーンがありますが、その言葉通り、現時点での島津豊久は戦の為に生まれてきたような人間。ひどく冷静な猪突猛進とでも言うのか、まさに、戦馬鹿です。恐らく、このコンセプトは連載終了まで変わる事はないのだろうと思いますし、変わってもらったら困ると言えます。

 

 

島津豊久の性格との兼ね合いなのか、織田信長に関して言えば、今まで描かれてきた織田信長よりも、随分と繊細、かつ、包容力のあるキャラクターになっております。織田信長という存在自体、有名すぎるくらい有名な為、どの漫画や小説でも、ある程度、似通ったキャラクターになりやすいのですが、「ドリフターズ」では、島津豊久のサポート役という立場もあって、普段目にする信長のイメージとは違った物になっているような気がします。また、そこも見どころの一つと言って良いのではないでしょうか。

 

 

異世界に放り出された、島津豊久、織田信長、那須与一らは、すぐ近くにあるエルフの村が、巨大国家オルデ帝国に弾圧を受けている事を知ります。

 

ちなみに、物語の中で、多くの国や民族が所属しているのがオルデ帝国です。勿論、エルフ達もオルデ帝国に属しています。オルデ帝国は、この世界では一番の大国です。また、多くの民族や、諸国を飲み込みながら大きくなった国なので、それぞれの民族に「支配された」という不満が残っていました。

 

オルデ帝国創立者は、そんな不満から人々の目を反らす為に、エルフやドアーフといった亜人間と呼ばれる種を差別の対象とし、オルデに対する不満や憎しみを、そちらに向けようとしました。

 

 

創立者の思惑は的中し、オルデ帝国は数十年の繁栄をしました。私達の生きている世界でも、聞いた事のある話ですね。ちなみに、オルデ帝国の創立者は、「漂流者」です。基本的には、私達側の世界にいる時と同じような事をしています。気になる方は、誰が創始者か漫画で確かめてみてください。

 

そんなこんなでエルフ達を助けるという事は、国政に逆らう事であって、オルデ帝国に敵対する事になります。しかし、昨日、今日、異世界に運ばれてきた「漂流者」は、そんな事はよく分かりません。とりあえず、島津豊久達は、エルフに助けられた恩もあるので、オルデの兵隊を皆殺しにし、指揮官をエルフ達の手で八つ裂きにさせてあげました。

 

 

あとから詳しい事情なんかを聞いた織田信長は、このまま、「国盗り」をする事に決め、みんなでオルデ帝国を盗りにゆく事にしました。さらに、これから先に来ていた「漂流者」達の組織、「10月機関」が加わってきたり、虐げられてきたエルフやドアーフが加わり、すこしずつ規模も大きくなってゆきます。さらに、時を同じくして「廃棄物」達も、「廃棄物」の王、国王を主として、オーク、ゴブリン、ドラゴンといった、所謂、「人ならぬ物」と廃棄物のみで構成された国王軍も、オルデ帝国を目指します。

 

一点注釈させていただきますと、この物語の世界は、大きく分けて、二つの民族で分けられます。「人」と「人ならぬ物」です。そして、エルフやドアーフ達は「亜人間」として、かろうじて滑り込むような感じで、「人」の中に入れられています。また、ぎりぎり、「人」の中に入っているので、差別もしっかり受けます。

 

そして、「人ならぬ物」たちは、それ以下だと思われているので、差別という意識自体が成立しません。

 

図式としては、「漂流物」達は、虐げられた人間とともに立ち上がり、人間至上主義のオルデを攻めて、「廃棄物」達は、人ではない生き物達とともに立ち上がり、人間そのものに攻撃を開始したという所でしょうか。こんな素敵な敵意のベクトルが入り乱れる中、「漂流物」達と黒王軍は全面対決へと歩を進めます。

 

連載中の作品ですが、現時点でも十分、面白いです。まだ、回収されていない伏線も沢山あるので、話の続きが気になります。

 

私としては、「漂流者」と「廃棄物」を案内した二人の正体が気になりますし、また、「漂流物」の中にも、「廃棄物」の中にも、歴史上でその死が確認されている物も多くいます。この歴史の資料と、どう設定をすりあわせるかも楽しみです。

 

歴史上の人物と「廃棄物」「漂流物」達は、本当に同一人物なのか?もしかしたら、歴史の人物そのものは死んでいて、物語の世界で活躍しているのは実は複製とか?もしくは、登場人物の死が、最終的に私達の歴史の世界の死に方と同じような結果になり、亡くなると、元々存在していた世界とリンクして元に戻るとか?それとも、お互いの世界は、全く関与せず、もとの世界との接点も完全に消えて別世界となっているのかとか?そんな事を考えると、7巻の発売が楽しみです。


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